2016 年 4 巻 2 号 p. 212-215
【背景】ABO血液型不適合腎移植の移植前には,数回のDFPPもしくはPEが行われるが副作用が問題点になる。今回われわれはアルブミン置換によるSelective plasma exchange(SePE)の有用性について検討した。【対象と方法】血液型不適合腎移植レシピエント7症例において,抗体除去療法として全13回のSePEを施行した。分離膜としてEvacure ⓇEC-4A10(川澄化学工業)を使用,処理量は1.5~2PVとし,置換液は5%アルブミンを使用した。SePE前後で,抗血液型抗体価,IgG,IgM,フィブリノーゲンを測定し低下率・除去率を検討した。【結果】SePEにより,血清抗体価(IgG)は抗体価高値であった1症例を除き全例が1~2管低下,IgG除去率67.9±6.3%,IgM除去率10.6±7.1%,フィブリノーゲン除去率30.5±6.3%であった。副作用などは軽度なものを認めるのみであった。【結語】SePEは血清抗体価があまり高くない状態では抗体価を下げることが可能で,かつ凝固因子の喪失も軽度で副作用も少ないため有用な治療法になるのではないかと考えられた。