日本CT技術学会雑誌
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テクニカルノート
Computed Tomography における回転時間の違いによるOrgan-based Tube Current Modulation の応答性評価
次木 嵩人吉川 健太蝶野 大樹今井 達也早坂 駿越後 雷蔵笠原 瞭石橋 築原田 耕平
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2023 年 11 巻 1 号 p. 1-

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抄録

重要な要点

1) 回転時間を変化させた場合にOEM が追随可能であるかを評価した.

2) 回転時間が高速になるほど出力低下期と出力増加期の回転角度が変化,さらに回転角度差が増加して左右対称性が崩れた.また,出力低下期が拡大し,出力増加期が縮小する傾向が見られた.

3) 回転時間が高速になるほど線量率プロファイル曲線の左右対称性が崩れ,OEM が追随困難になる可能性がある.


要旨

Organ effective modulation(OEM)は体前面の線量低減を可能にする管電流変調機能である.しかし,X 線管球が1回転する際,体前面の出力を選択的に低減させるため急峻な管電流変調が求められ,回転時間によって管電流変調機能に影響を及ぼす可能性がある.本研究では,回転時間を変化させた場合にOEM が追随可能であるかを評価した.回転時間は1000,750,500,350,275 ms/rotation の5 種類とした.Piranha CT Dose Profiler を円柱ファントムの中心孔に挿入し,OEM の線量率プロファイル曲線を取得した.OEM により線量率が低下する時間(出力低下期+出力増加期),最高線量率から最低線量率になるまでの時間(出力低下期),最低線量率から線量率が元に戻るまでの時間(出力増加期)を求め,出力低下期と出力増加期の回転角度差(°)から左右対称性を評価した.回転時間1000,750,500,350,275 ms/rotation における出力低下期と出力増加期の回転角度差(°)は,それぞれ3.0°,6.1°,9.0°,12.1°,17.1°であり,最大14.1°の左右差を認めた.回転時間が速くなるほど線量率プロファイル曲線の左右対称性が崩れ,OEM は追随困難になる可能性がある.

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