2020 年 4 巻 2 号 p. 233-236
近年、地域資料は保存や継承だけではなく、オープンデータとしての公開とその利活用が強く求められている。そのためには、所蔵機関はオープンデータを提供するだけにとどまらず、その地域の市民や関係機関、研究者、専門家等と連携した二次利用や新たな展開に取り組んでいく必要があると考える。本報告では、継続的にオープンデータが利用され情報が追加され継承されていく仕組みづくりのために立ち上げたプロジェクトを紹介する。社会全体でオープンデータを共有し、「継承型学術オープンデータ」となった地域資料が、多くの人々の”知恵と情熱”を経て成長・発展し社会を巡っていく―こうしたオープンデータ/地域資料の在り方を提案する。