2023 年 7 巻 s2 号 p. s154-s157
本研究の目的は、Europeanaとの連携を進展するためのcultural heritageの共創的な教育活用のあり方を提示することである。そのために、オランダのEuropeana本部において、日本と欧州双方のデジタル文化資源を活用した教材化ワークショップを実践し、その過程で日本と欧州のデジタルアーカイブ連携について議論を行う。その結果、S×UKILAM(スキラム)連携のスキーマを用いることで日欧の資料を組み合わせた教材が共創できることが明らかになり、ボトムアップな実践が連携の進展に重要であることが示唆された。今後は、Europeanaの理念や力点を置いている活動に注視し、連携に向けたポリティカルな課題をスモールステップな実践で乗り越え、世界中の多様なcultural heritageが日常の学習場面で活用できる基盤形成が望まれる。