学園内各所に分置、管理される資料の中には、研究資源としての可能性を有しながらも、資料の基礎的調査と所在情報の学園内共有化が滞り、十分に活用されないものがある。それら資料の多くは、類例の少ない資料であることから価値の判断が難しく、共有情報の作成に手間もかかるため、未整理のままとされた資料である。資料管理を主業務としない部署では、日々の業務の傍らこうした資料と向き合い、情報共有化に向けた準備を行うことは困難である。そこで、発表者が当該資料を預かって簡易調査を行い、「概報」(詳細な評価にまで踏み込まない、必要にして十分な情報)としてまとめ、学園内に公開することとした。
本発表では、学園内の未整理資料をデジタルデータ化することで、より多くの職員にその存在を知らせて活用機会を増やすことを目指した、研究環境整備のための試みについて説明する。