2024 年 8 巻 s2 号 p. s107-s110
令和4年度博物館法の改正に伴い、博物館の新たな役割として、博物館資料のデジタルアーカイブ化や地域の多様な主体との連携・協力による文化観光など地域の価値創出への寄与が明記された。これら博物館を取り巻く動向を念頭に置きつつ、本研究では江戸期の北上川舟運を対象として、公立博物館と大学の連携のもと時空間データベースの構築法と地域での様々な活用方法を明らかにし、地域史としての舟運の解明と継承に資することを目的とした取組みを行ってきた。本稿では、北上川舟運データベース構築の取組みとその地域での活用検討から得られた知見について、博学連携の視点から考察を試みる。