デジタルアーカイブ学会誌
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口頭発表 ③
[D23] 阪神・淡路大震災視聴者提供映像の権利処理とアーカイブ公開の実践
吉水 彩木戸 崇之
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ジャーナル オープンアクセス

2025 年 9 巻 s2 号 p. s186-s189

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抄録

朝日放送グループホールディングスは、阪神・淡路大震災発生から30年を機に、地震直後の様子を撮影した視聴者提供映像を震災アーカイブに加え、一般公開することにした。被災直後の生活空間を伝える貴重な記録だが、これらの映像は著作権が提供者に帰属するため、公開するためには提供者をあたってあらためて許諾してもらう必要があった。電話やSNS、訪問調査をおこなったが、30年後の所在確認は困難を伴った。最終的に42人中22人の提供者が確認でき、21人から公開の許諾を得た。1人はプライバシー保護を理由に不許諾であった。映像は205クリップに整理し、Webアーカイブや書籍で公開したほか、その一部を使用したテレビ番組も放送した。本事例は、著作権者情報の継続的な管理の必要性と、アーカイブ構築時の事前権利処理の重要性を示すものである。

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https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/deed.ja
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