2025 年 9 巻 s2 号 p. s194-s197
朝日放送グループホールディングスは、公開中の「激震の記録1995 阪神淡路大震災取材映像アーカイブ」の持続的な利活用を目指し「AIによる映像推奨機能」を導入した 。震災から30年が経過し、記憶や教訓の風化が進む中、震災を知らない世代や地域外の人にとって、どの映像を見れば学びがあるのかが分かりにくいという課題を解決するためである。また、情報の検索方法がキーワード検索から自然言語による質問へと変化していることに対応する必要もあった。開発された機能は、利用者の自然言語の質問の意図をAIが読み解き、当時の状況や教訓をテキストで表示しつつ、関連映像を推奨する。報道機関提供のアーカイブとしてAIによる誤情報(ハルシネーション)を回避するため、学習させるデータを内閣府の教訓情報資料集などに限定し、出典を明示した。この機能は2025年8月にテスト公開し、大阪・関西万博でお披露目された。