2011 年 21 巻 3 号 p. 178-189
最近,フィルダムではダムの安全管理の高度化・合理化を目的に,GPSを用いた外部変形計測の自動化の取り組みが行われている。本検討では,初期湛水開始からのロックフィルダムの堤体変形ならびにアースダムにおける堤体変形,長期間にわたるフィルダムの堤体変形に対して,GPS計測結果から外部変形計測への適用性を確認するとともに,貯水位や堤体形状の影響を受けた堤体変形挙動を明確にした。さらに,代表GPS計測による堤体の全体変形挙動の関係を検討し,今後のフィルダムの安全管理に対する高度化・合理化の取り組みの可能性を示した。