東北地方太平洋沖地震時の八汐ダムにおける被害事例に基づくアスファルト表面遮水壁の変形追従性の評価

抄録

アスファルト表面遮水壁型フィルダムの八汐ダムでは，東北地方太平洋沖地震時に遮水壁にひび割れが生じた。ひび割れの発生要因は，遮水壁と接合する天端コンクリートのブロックジョイントにひずみが集中したものと推定したが，発生したひび割れは天端から約70～80mにまで及んでいたため，この現象をダムの地震時における変形挙動やアスファルトコンクリートに関する各種試験結果等と比較することなどにより，アスファルト表面遮水壁の変形追従性についての詳細な評価を実施した。