ハンドピース用潤滑剤スプレーの汚染が,義歯床用レジン同士の接着時における微小引張接着強さに及ぼす影響,および種々の被着面処理による接着性の回復効果について検討した.MMA系義歯床用レジンを重合し,ブロック状に成形した.切断面の片面を耐水研磨紙#120で研削し,ハンドピース用潤滑剤スプレーを噴霧した.各噴霧面に14種類の異なる被着面処理を施した後,MMA系常温重合レジンを用いて2つのブロックを接着し,汚染のないコントロールと比較した.潤滑剤スプレーによる汚染はコントロール(58.3±5.4 MPa)に比べ有意に低い微小引張接着強さ(23.4±5.3 MPa)を示した(p<0.05).汚染後,重曹水溶液への浸漬または超音波洗浄,および市販義歯洗浄剤への超音波洗浄により,コントロールと同等か,それよりも高い微小引張接着強さを示した.