日本歯科理工学会誌
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特集「軟質リライン材の現状と展望」
光重合型軟質リライン材の有用性と開発
村田 比呂司森 智康中島 尚也野々下 晋一郎叶井 里歩
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2024 年 43 巻 3 号 p. 139-142

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抄録

はじめに

正しく製作された義歯を装着しても,咀嚼時の疼痛など,患者が満足しない症例は多い.このような患者は顎堤が高度に吸収し,義歯床下粘膜が菲薄化している.この義歯難症例に対応する術式の一つとして,軟質リラインがある.軟質リライン材は現在のところ,アクリル系とシリコーン系の材料が応用されている.重合様式として両系とも化学重合型と加熱重合型の製品があり,さらにアクリル系には,光重合型の製品もある(図1).本稿では光重合型アクリル系軟質リライン材の概要と今後の材料開発の展望を述べさせていただく.なお光重合型材料の理解を深めるため,光重合型硬質リライン材についても,いくらか解説する.

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© 2024 一般社団法人 日本歯科理工学会
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