日本透析医学会雑誌
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症例報告
両側褐色細胞腫,腎癌,甲状腺癌を合併した血液透析患者の1例
山師 定小山 花南江湯浅 明人野田 輝乙堀見 孔星森 英恭杉山 弘明藤方 史朗谷本 修二岡本 賢二郎菅 政治松岡 欣也佐川 庸兵頭 由紀野田 清史木藤 克己塩崎 隆博高田 恵吉
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2012 年 45 巻 5 号 p. 401-406

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抄録
症例は66歳,女性.47歳から慢性糸球体腎炎による慢性腎不全のため血液透析に導入されていた.週3回の維持透析を受けており,透析中に胸部不快感あり血圧が不安定であった.CTで両側副腎腫瘍があり,血液検査で血清カテコールアミンの異常高値を認めた.123I-MIBGシンチで両側副腎に高度集積あり両側褐色細胞腫と診断され加療目的で当科紹介.術前検査で左腎腫瘍,甲状腺腫瘍,両側卵巣腫瘍の合併も疑われた.両側褐色細胞腫と左腎腫瘍に対して後腹膜鏡下右副腎部分切除術,左副腎摘除術,左根治的腎摘除術施行.病理組織では両側褐色細胞腫と左腎細胞癌と診断された.後日,外科で甲状腺左葉切除術を施行され乳頭癌,産婦人科で両側付属器摘除術を施行され嚢胞腺腫と診断された.透析患者の血圧変動に際し稀ではあるが褐色細胞腫を念頭におく必要があり,また長期透析患者では悪性疾患の合併を考慮する必要があった.
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© 2012 一般社団法人 日本透析医学会
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