日本透析医学会雑誌
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原著
餃子,焼売のリン含有量
岩切 友麻井上 啓子岸田 望杏鈴木 夕須立野 里奈藤村 祐貴本田 千宙山本 真優
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2025 年 58 巻 2 号 p. 86-92

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抄録

市販の餃子,焼売のリン含有量を明らかにし,原材料表示の食品添加物の種類との関連をみることを目的とし,餃子7種類,焼売8種類のリン含有量をバナドモリブデン酸吸光光度法で測定した.餃子100 gのリン含有量は50.4~100.2 mgであり7種類中,株式会社紀文食品 肉餃子が100.2 mgで最も高値であった.この商品のみチルド食品のため,有機酸などの保存料が多く含まれていたと考えられた.味の素株式会社 SEVEN&iPREMIUM 国産野菜たっぷりレンジで焼き餃子は62.7 mgであり,たんぱく質量が7.0 gと高値だが,リン/たんぱく質比が9.0 mg/gと低値であることから,食品添加物の使用量が少ないと考えられた.焼売100 gのリン含有量は61.9~89.2 mgであり8種類中,崎陽軒真空パックシウマイが89.2 mgで最も高値であった.食品添加物は未使用であるが,豚肉由来の有機リンが多いため高値となったと考えられた.今回の実験ではリン含有量と原材料表示の食品添加物の記載数や種類からは関連を見出せなかった.

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