日本透析医学会雑誌
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症例報告
腎限局型ANCA関連血管炎として発症し,血液透析導入後に肺胞出血で再燃をきたした顕微鏡的多発血管炎の維持透析患者の1例
榮 智徳劉 和幸松井 展岩本 祐太加藤 紗香藤野 隆弘三浦 知晃西岡 克章鹿野 勉
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2026 年 59 巻 2 号 p. 48-54

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抄録

71歳男性.2013年,63歳時に血尿・蛋白尿を伴う腎機能低下で初診となり,ANCA関連血管炎による急速進行性糸球体腎炎の診断でステロイド治療を受けた.徐々に腎機能が悪化し,65歳時に血液透析導入となった.プレドニゾロン(PSL)は漸減され,66歳時に投与終了となり,69歳時まで年に1回リツキシマブ(RTX)による維持療法を受けた.69歳時以降はMPO‒ANCA 100~500 IU/mLの高力価が持続したが,血管炎に伴う全身症状を認めず,免疫抑制療法は行わずに経過観察となっていた.2023年5月,喀血をきたし救急受診し,胸部CTで右肺に浸潤影を認め,ANCA関連血管炎による肺胞出血の診断で入院となった.ステロイドパルス療法とRTXによる再寛解導入療法により軽快したため,第24病日に退院となった.MPO‒ANCA値が高い患者では再燃率が高まるとする報告はあるが,MPO‒ANCA値を考慮した治療は確立していない.血液透析導入後は腎病変を活動性の指標とできず,全身症状を綿密にチェックすることが重要である.

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© 一般社団法人 日本透析医学会
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