原発性アミロイドーシス2例, 続発性アミロイドーシス1例に対し, 血漿交換 (PEx) 単独, あるいはPExとdimethyl sulfoxide (DMSO) との併用療法を試み, その有効性について検討した. 血中アミロイド物質の存在形態が多彩であること, また “amyloidogenic” な状態を成立させる種々の因子の関与が示唆されることを考慮し, PExは単一膜分離法にて行い, 置換血漿として1回あたり3.2-4.8lの新鮮凍結血漿を用いた. いずれの症例も本療法開始時すでに高度のアミロイド沈着による重要臓器不全をきたしていたため, 満足のいく効果を得たとは言い難い. しかし, 血液透析, DMSOの皮膚塗布と並行してPExを施行した原発性アミロイドーシスの1例において, 肝および腎組織の検討でアミロイド物質沈着遅延効果を認め, 自覚症状にも軽快をみたことより, 本療法を早期に開始することで, 全身性アミロイドーシスの生命予後が数善される可能性が示唆された.