日本透析療法学会雑誌
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CAPD療法中にIgA型骨髄腫による多発骨折をきたし, 肝不全にて死亡した一症例
安森 亮吉鵜殿 平一郎迎 寛田所 正人小原 直田中 民雄平井 義修原田 孝司原 耕平川道 泰佑広瀬 建松隈 玄一郎船越 衛一
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1988 年 21 巻 10 号 p. 945-950

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抄録
最近, 透析患者の発癌率が高いことが注目されている. 今回, 我々は慢性腎不全にてCAPD療法中にIgA型骨髄腫を合併し, 多発骨折および肝不全にて死亡した一例を経験したので報告する.
患者は38歳の男性でCAPD療法中に肋骨多発骨折および腰椎圧迫骨折をきたし, 免疫電気泳動および骨髄穿刺にてIgA型骨髄腫の合併が判明した. CAPD療法と血液透析との併用療法を行ったが, 肝不全にて死亡した. 骨髄腫に対してcyclophosphamideを使用し, 透析中の血中濃度を測定したので併せて報告する.
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© 社団法人 日本透析医学会
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