医療マネジメント学会雑誌
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片眼白内障患者に対するクリティカルパス適用の効果
佐々木 由美子浅沼 義博佐々木 弥生小室 幹子近藤 千春佐々木 真紀子猪股 祥子早川 宏一桜木 章三
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2002 年 3 巻 2 号 p. 258-261

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抄録

片眼白内障手術患者に対しクリティカルパスを適用し、入院期間と術後の自己点眼、自己シャンプーなどのセルフケアの改善度を検討した。パス前群27例とパス後群23例を比較すると、術前入院期間は各3.1±1.4日、3.2±1.4日と差はなかった。一方、術後入院日数は各6.9±1.7日、5.4±1.3日であり、全入院日数は各10.0±2.5日、8.6±2.2日であり、ともにパス後群で有意に短縮していた。セルフケアの評価として、術後自己点眼および自己シャンプーまでの日数を検討した。術後自己点眼までの日数は、パス前群2.8±0.9日、パス後群2.1±1.0日であり、パス後群で有意に短縮した。同様に、術後自己シャンプーまでの日数も、パス前群3.6±1.1日、パス後群3.0±0.6日であり、パス後群で有意に短縮した。以上より、クリティカルパスの導入は、片眼白内障手術患者の入院日数の短縮化とセルフケアの改善に有用である。

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