日本透析療法学会雑誌
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慢性透析患者におけるPHA皮内テスト, PPD皮内テストの経年変化の検討
沼田 明田村 雅人秋山 欣也秋山 昌範川西 泰夫湯浅 誠今川 章夫
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1988 年 21 巻 5 号 p. 455-458

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抄録
慢性透析患者60名に10年間にわたりPHA, PPD皮内テストを施行し, それらの経年変化について検討した. PHA皮内テスト値は, 透析導入時には正常人に比較し極めて低値を示し, 1年以内にほぼ正常化するが, 3年目以降再び下降傾向を示し, 6年目では導入時より低下していた. PPD皮内テストは, 導入時陽性者は, 46.2%であるが, 1年目には陽性者が増加するが, 3年目以降再び低下傾向を示した. また, PPD皮内テスト陽性者のPHA皮内テスト値も透析期間3年以降低値を示し, PPD皮内テストの平均発赤径の低下とも一致した. この事実は, 透析患者の結核罹患率の高さ, 悪性腫瘍の発生率の高さなどに関与している可能性が示唆される.
死亡患者8例においえPHA皮内テスト値は, 死亡前2年前より有意に低下しており予後判定の指標になる可能性が示唆された.
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© 社団法人 日本透析医学会
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