日本透析医学会雑誌
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結節性硬化症に両側性腎血管筋脂肪腫と多発性腎嚢胞を合併した1透析例
米田 達明上田 峻弘名和 伴恭深沢 佐和子城下 弘一桜井 哲男椎名 浩昭井川 幹夫
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1998 年 31 巻 10 号 p. 1347-1350

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抄録
症例は40歳女性. 結節性硬化症に両側性腎血管筋脂肪腫 (AML) と多発性腎嚢胞の合併により血液透析導入に至った. 結節性硬化症において腎病変の合併は一般的であるが, 慢性腎不全に至ることは稀である. 腎AMLはその発育過程より単独で高度の腎不全を生じることはないが, 腎嚢胞は腫大し, 正常腎組織の圧排, 置換により腎障害を生じる可能性がある. 腎AMLに多発性腎嚢胞を併発し, その増大により末期腎不全に至った症例は極めて稀である. 現在維持透析中であるが, 腎AMLに対し保存的に経過観察中であり, 腫瘍内出血の危険性を有するため今後も十分な注意が必要であると思われる.
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© 社団法人 日本透析医学会
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