日本デジタル教科書学会発表予稿集
Online ISSN : 2432-6127
日本デジタル教科書学会第7回年次大会
セッションID: 1G-1B-2
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1G-1B
外国にルーツを持つ児童の読み困難度に関する基礎的研究(第2報)−横書き・縦書きテキストの差に注目して−
楠 敬太小澤 亘金森 裕治
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抄録

本研究では,縦書きと横書きの文章課題パターンを用意し,外国にルーツを持つ児童に対して,読み検査および視機能評価を実施することで,縦書き・横書きテキストにおける読み困難度の相違を明らかにすることを目指した。視機能評価を実施した21名の外国にルーツを持つ児童(小学校1学年~6学年)のうち,停留点が表出しなかった児童を除き,16名を分析対象とした。読み検査の結果,読みの正確性,音読時間,音読潜時では有意な差は見られなかったが,視機能評価に関連する停留時間の測定では縦書きの方が有意に長かった。このことを踏まえると,外国にルーツを持つ児童の縦書きテキストでの読みにくさは,検査データから推察できると結論される。

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