主催: 日本デジタル教科書学会
後援: 文部科学省, 京都府教育委員会, 京都市教育委員会, 京都大学大学院教育学研究科教育実践コラボレーション・センターE.FORUM, 京都大学学術情報メディアセンター Learning and Educational Technologies Research Unit(緒方研究室)
会議名: 2020年度日本デジタル教科書学会年次大会
回次: 9
開催地: 京都/オンライン
開催日: 2020/08/10 - 2020/08/11
高校の新学習指導要領の「地理総合」の実施が迫っている.しかし、依然として授業でGISの活用が進まないのには理由がある.それはGIS活用の教育的効果が現場の教員に周知されていないことに起因する.学習指導要領の解説にはGISを使用することによる教育的効果の理論付けはなく、すぐに可視化でき興味を引きやすいから使用を促しているような気がする.そこで本稿は、GISは空間的思考の空間的推論を向上させるという認識のもと、これまでの実践よりエビデンスを示す.GISを使用することでシミュレーションが可能で、空間的推論の向上が高校の地理教育で求められる能力である.空間的推論を繰り返すことで、この事象にはこの手法を援用すればこうなるだろうという、より高度な推論が可能となり、ESDやSDGsの視点からも課題解決の人材育成に繋がるのである.併せてGISの授業用教材を提示し、共有したいと思う.