抄録
【目的】左房不整脈基質の有無と拡大肺静脈隔離術(CPVI)の成績との比較検討.【対象と方法】対象は発作性心房細動(PAF)29例,持続性AF(PeAF)4例の計33例(年齢60±10歳).EnSite version 6.0Jを用いて,洞調律(SR)時にcontact bipolar記録法により左房voltage mapを行い,低電位領域(LVZ,<0.5mV)を同定.AF(n=26)またはSR中(n=7)にCPVI施行し,必要に応じ線状通電やCFAE通電を追加(LA通電).【結果】23例では左房にLVZを認めなかったが(Group 1),10例では中隔(7例),前壁(4例),後壁(4例)にLVZを認めた(Group 2).PAF/PeAF例はGroup 1で21/2例,Group 2で8/2例.AF中に通電したGroup 1の20例中17例ではCPVI単独で,2例ではLA通電,1例では中隔への通電でAF停止し,AF中に通電したGroup2のうち6例中2例ではCPVI単独により,2例ではLA通電によりAF停止.2例はAF停止せず.平均4.3ヵ月の経過でGroup 1と2の1例と2例で再発.【結語】PAF,PeAFに関係なく左房本体にLVZが認められれば主に肺静脈がAF持続に関与するため,no low voltage no LA body AFといえる.左房本体にLVZが認められればCPVIでは不十分な例がある.