抄録
症例は57歳,男性.10年前に心不全で入院した際,心房細動(AF)および拡張型心筋症(DCM)と診断された.その後,永続性AFにより心不全入院を繰り返していたため,心機能の改善目的にカテーテルアブレーションを施行したが,術前同様左肺静脈は巨大共通幹を呈していた.同側両側拡大肺静脈隔離術による左肺静脈隔離後,隔離された左肺静脈内に左房とは独立して持続する頻拍(pulmonary vein tachycardia : PVT)を認めた.PVTは,3D mappingとentrainment studyにて,マクロリエントリー性頻拍と証明された.