抄録
発作性心房細動(PAF)を有するBrugada型心電図の患者における肺静脈隔離(PVI)の有効性に関する報告は,限られている.対象はPAFに対してPVIを施行されたBrugada型心電図をもつ連続18症例(男17例).平均年齢は57±10歳.Brugada症候群における失神や心室細動などの症状については,有症候性3例,無症候性15例であり,心電図についてはspontaneous coved型3例,薬剤誘発性coved型13例,saddleback型2例であった.18例中4例で植込み型除細動器(ICD)を施行していたが,3例でPAFによる不適切作動を認めた.Lone AF群30例を対照として,PVI後の経過および電気生理学的特性について比較検討を行った.年齢,PVI施行回数,PVIの手法は両群で有意差を認めず,intra-atrial conduction timeおよび各肺静脈の有効不応期には有意差を認めなかった.PVI後の心房細動再発イベントフリー生存率は両群で有意差を認めず,良好であった(87% vs. 89%, p=n.s.).Brugada型心電図の患者においても,PVIはlone AFの患者と同様に有効であると考えられた.