抄録
2014年4月より着用型自動除細動器(WCD)が保険適用となり,使用開始された.WCDでは,体外から持続的な不整脈モニタリングを行い,致死的な心室不整脈を検知し電気ショックがなされる.患者に意識があり電気ショックが不要な場合には,自ら付属の応答ボタンを押すことでショック作動を回避できる.WCDの使用により,心イベントの高リスク患者において,より詳細なリスク評価や植込み型除細動器(ICD)による治療の要否を判断する期間を確保することが可能となる.欧米ではWCDの使用は広まっているが,本邦では需要はあるものの,現時点では保険点数が機器のレンタル料金よりも低く設定されており,病院負担が発生するという問題がある.2015年5月には,国内でもWCD臨床使用に関するステートメントが発表された.今後,国内症例の検討が進み,日常臨床に取り入れられていくものと考えられる.