本研究では、後ろ向き研究として急性心筋梗塞後12か月経過した患者をCCUにおける心臓リハビリテーション開始時の自己効力感(SE)に基づき2群に区分し、退院後12か月時の運動習慣実施を比較することを目的とした。SE評定値により低値群(SE評定値1および2:n=20)と高値群(SE評定値4および5:n=21)に分類した。高値群の退院後12か月時のSEスコア(55.6±7.5)は、低値群(41.1±9.0)に比べ有意に高値であった。高値群の退院後12か月時の運動習慣者(42.9%)は、低値群(15.0%)に比べ有意に多数であった。また、両群のSEスコアは、開始時と12か月後間に著明な変動が認められなかった。本研究対象患者では、心臓リハビリテーション開始時のSEスコアの高い患者は、退院後も継続して高いSEスコアを維持し、運動を習慣的に実施している患者数が多いことが示唆された。