心電図
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症例
完全皮下植込み型除細動器の単回の通常スクリーニングでは,完全に除外できなかったBrugada症候群の1例
信定 さおり橘 元見西井 伸洋細川 智巳須浪 夏姫亀井 成美青木 佐知子越智 真金川下 隆二森田 宏岡田 健伊藤 浩
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2017 年 37 巻 4 号 p. 243-254

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抄録

2016年2月から,本邦において完全皮下植込み型除細動器(S-ICD)が使用可能となり,経静脈的に挿入されるICDリードに起因する合併症の軽減が期待される.S-ICDを植込むには,メーカー既定のスクリーニングとして事前に体表面心電図を記録し,T波のオーバーセンシングが予測しうる症例を除外する必要がある.今回,単回のスクリーニング用心電図では植込み適合と判断されたが,別日は不適合となったBrugada症候群を経験した.その症例において,スクリーニング用の心電図記録方法で,トレッドミル運動負荷心電図と12誘導ホルター心電図を実施し検討を行った.波形は頻回に変化し,評価適合と不適合を繰り返していたため,本症例においてはS-ICDは適応外と判断された.Brugada症候群は,自律神経などさまざまな影響で心電図波形が変化するため,今回のように単回のスクリーニングのみでは正確に把握できない可能性があり,運動負荷や12誘導ホルター心電図の有用性が示唆された.

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© 2008, Japan Science and Technology Agency
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