2020 年 40 巻 4 号 p. 228-234
心臓植込みデバイスにおけるAVディレイの至適化は,心拍出量を最大化するため重要である.AVディレイの至適化にはエコードップラー法が用いられるが,業務負担が大きいため臨床現場では多くの場合は施行されず,経過観察されていることが多い.今回われわれは,房室ブロック9症例についてQuickOptTMの有用性をACECULON miniⓇを用いて評価し,検討した.評価項目は一回拍出量(SV),一回拍出係数(SI),心拍出量(CO),心係数(CI),収縮性指数(ICON)とした.初期設定AVディレイに比べ,QuickOptTM後にsensed AVディレイ,paced AVディレイはすべての症例で有意に短縮した.その結果,SV,SI,CO,CI,ICONはすべての症例で有意に上昇した.結論として,QuickOptTMは簡易的に至適AVディレイへと調整可能であったと考えられ,至適AVディレイは初期設定AVディレイよりも短縮されることが示唆された.