2026 年 46 巻 2 号 p. 141-153
近年,不整脈治療において生活習慣病管理の重要性が指摘されている.具体的には,高血圧,糖尿病,睡眠時無呼吸症候群などの疾患管理,および運動,肥満,喫煙,飲酒などの生活習慣の管理である.不整脈発症の一次予防における開業医の役割は重要で,生活習慣病管理が不十分であれば不整脈の発生率増加につながる.また専門病院での治療を行っても,開業医へ戻った際の生活習慣病管理が不十分であれば,再発リスクは高まる.不整脈の予防,および治療後の再発予防が重要となる.近年行われるようになった,数日から数週にわたって記録可能な長時間心電図は,イベントの検出能において,24時間ホルター心電図よりも優れていることが明らかとなっている1), 2).長時間心電計の機種は多様であるが,筆者は,平均睡眠周期性心拍変動(cyclic variation of heart rate index:CVHRI)による睡眠時無呼吸症候群(sleep apnea syndrome:SAS)のリスク算出,加速度センサーを用いた運動量の計測,心拍変動解析による自律神経評価機能などに着目し,これらの有用性と得られたデータを,開業医が患者の包括的管理において,どのように活用すべきかについて検討する.