抄録
期外収縮の患者 (97例) が脈の異常をどの程度の割合で, 心周期のどの時点で認識するかを知るため, われわれは電鍵を用いて期外収縮自覚率を調べた.5分間の試験で期外収縮は39%の例で自覚され (I群) , その自覚率37±30%に対し61%の例では自覚は全くなかった (II群) .I群では期外収縮の総数が多いほど自覚率は低下し, Holter心電図の期外収縮の総数: とも逆相関を示した.次の洞調律ではなく期外収縮自体が自覚された例が認められ, 心房性期外収縮は心室性期外収縮に比してより早期に自覚される傾向があった.自覚の全くないII群に, 基礎疾患のある例が多かった.心室ペーシングでは周期長が短い5~10連発刺激がよく自覚 (39%) された.期外収縮数が多いほど自覚率が下がる機序として自律神経系の慣れや感度の低下を考えた.期外収縮の自覚率を具体的に示した研究は少ないが, 自覚のないII群には注意を要する.