抄録
交感神経緊張亢進をはじめとする自律神経活動の変化が心室頻拍の発症に重要な役割を果たすといわれている.一方, 発作性心房細動の一部には副交感神経緊張亢進が誘因となるものがあるといわれている.しかし頻脈発症時の自律神経活動につき客観的に検討した報告はない.そこで, 非持続性心室頻拍 (NSVT) , 発作性心房細動 (PAF) を対象に, 頻脈発症前の自律神経活動を心拍変動周波数分析により検討し, 交感神経型 (S群) , 副交感神経型 (P群) , 両神経型 (SP群) に分類し, 比較検討した.NSVTではS群29%, P群34%, SP群17%, PAFではS群36%, P群29%, SP群9%であった.NSVTではS群で発作直前の心拍数, VTレートが速く, 発症時間も昼間に集中しており, 交感神経緊張亢進を反映するものと考えられた.PAFではP群でAF時の心拍数が遅かったのみだが, S群ではβ遮断剤有効例が多く, 本法により薬剤効果の予測が可能と考えられた.