抄録
房室接合部の高周波カテーテル・アブレーションを成功させる条件および通電中のカテーテル先端温度について, 雑種成犬を用い実験的検討を行った.遠位電極の内側にサーミスターを固定した2極力テーテルをX線透視下に大腿静脈により三尖弁輪部に挿入しHis東電位を記録し, 同部位より高周波 (13.56MHz) 双極通電を行い完全房室ブロックの作成を試みた.完全房室ブロック作成の条件として, (1) His束電位図上の心房波と心室波の振幅比が1.0以上でHis束電位が記録できる部位であること, (2) 通電中のaooelerated junotional rhythmの出現, (3) エネルギーとしては20~40Wで20~30秒の通電, (4) X線透視下でのカテーテル位置の安定性であった.一方, His束電位最大部位での通電では右脚ブロックとなるのみであった.通電時カテーテル先端温度は平均67±400に上昇した.病理学的変化では房室接合部に凝固壊死層, 収縮帯壊死層を認め, 正常心筋との境界は明瞭であった.