心電図
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顕性WPW症候群における再分極特性の異常―
QRST isointegral mapによる検討―
近藤 一正平井 真理稲葉 富美梁川 鉄男村上 敦富田 保志足立 昌由市原 義雄鈴木 朗寺沢 哲郎林 博史
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1993 年 13 巻 5 号 p. 655-664

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抄録
QRST isointegral map (1-map) を用いて, 顕性WPW症候群における再分極特性の異常について検討した.顕性WPW症候群26例 (男性18例, 女性8例, 平均年齢38歳) , Rosenbaum分類A型16例, B型10例を対象とし, l-mapを記録, 正常対照608例と比較検討した.1-mapにおける極小はA型WPW症候群では全例で背部に, B型WPW症候群では右胸部中下部に (10例中6例) 位置した.A型の極小は対照のそれに比し有意に (p<0.001) 背部側に偏位し, B型の極小は対照のそれに比し有意に (p<0.001) 下方に偏位した.1-mapの差の電位図において, A型ではQRST値の異常低値領域が16例中11例に認められ, B型ではQRST値の異常低値領域が10例中7例に認められた.異常低値領域内のQRST値と正常平均QRST値との差の総和 (ΣQRST) とQRS時間幅は有意な相関を示した.顕性WPW症候群において, A型では背部に, B型では右胸部に再分極特性の異常がしばしば認められた.さらに, QRS時間幅が大きいほどこの再分極特性の異常が強く認められた.
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© 一般社団法人日本不整脈心電学会
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