心電図
Online ISSN : 1884-2437
Print ISSN : 0285-1660
ISSN-L : 0285-1660
ATP感受性K+チャネル開口による心筋梗塞縮小効果: 分子メカニズムの検討
北風 政史真田 昌爾浅沼 博司野出 孝一南野 哲男高島 成二中篠 光章盛 英三葛谷 恒彦堀 正二
著者情報
ジャーナル フリー

1999 年 19 巻 2 号 p. 161-169

詳細
抄録

先行する短時間心筋虚血 (ischemic Preoonditloning) は, 長時間虚血により生じる心筋壊死サイズを縮小する.本研究では, 麻酔開胸イヌを用いそのメ力ニズムを検討した.その結果, 1) ischemic preconditioningによる心筋梗塞サイズ縮小効果には, アデノシン産生酵素活1生化が関与する, 2) protein kinase C活性化に力口えてATP感受性K+チャネル開口がアデノシン産生酵素活性化に関与する, 3) ミトコンドリアに存在するATP感受性K+チャネルはIPへの関与の割合が少ない, ことが明らかになった.以上の結果より, isohemio preoonditioningによる心筋保護作用にはアデノシン産生酵素・アデノシンーATP感受性K+チャネル開口の連関が重要であることが示された.

著者関連情報
© 一般社団法人日本不整脈心電学会
前の記事 次の記事
feedback
Top