抄録
1979年, Narulaは従来房室結節リエントリー性頻拍症と診断されてきたものの中に, concealed atrio-His bypass fiber (CAHBF) を逆伝導するリエントリー性頻拍が含まれていることを主張し, その診断基準を発表している。
我々は, CAHBF関与と考えられる発作性上室性頻拍症の2例を呈示し, その診断において, slow channel blockerであるverapamil投与前後の室房伝導特性の比較検討の重要性を強調しつつ, その診断基準, 問題点等について述べた。しかしながら, その本質的解明は, 今後の薬理学的診断を合せた電気生理学的及び組織学的検討に待たねばならない。