抄録
この研究は,コンピュータによるデータベースシステムの効果的教育の達成を目的としている。1994年に設立された広島市立大学では,情報科学部のカリキュラムを米国計算機学会ACMが提案したモデルカリキュラムに準拠して編成・運用している。特に,情報処理技術者の育成に重要なデータベースシステムの教育は学部2年後期に実施されている。
学部2年後期に関係データベースのようなデータベースシステムを習得させるには,講義や机上演習だけでは不十分であるという問題点がある。そこで,学内LANの上に実用規模のデータベースサーバとWWW(World-Wide Web)サーバを導入し,関係データベースシステムに関する教育システムを構築した。本稿では,そのコンピュータ教育の実施方法やその実施結果について報告する。