抄録
粘性土の圧密試験は供試体作成から一連の載荷試験終了まで約10日間を要し,これらの作業を40名の学生に対して週2時間の限られた授業時間内で手順通り実験させるのはかなり困難である.これを克服するため,筆者らはパソコンを利用した圧密シミュレーションのソフトの開発を試作した.このソフトは学生に興味を呼び起こしながら,短時間で圧密理論と一連の試験手順を理解させ,実際に実験を行ったと同様の授業効果を上げることを目的としている.
この事例報告では,シミュレーションソフトの内容と本校建設工学科の3年生に対して行った授業展開とその効果について記述している.