日本環境感染学会誌
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短報
Clostridium difficileの芽胞に対する次亜塩素酸ナトリウムおよびジクロルイソシアヌール酸ナトリウムの消毒効果
尾家 重治小林 晃子古川 裕之
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2012 年 27 巻 2 号 p. 119-122

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抄録
  Clostridium difficileの芽胞に対して,アルブミン非添加時では,0.0125~0.1%(125~1,000 ppm)次亜塩素酸ナトリウムや0.012%(120 ppm)ジクロルイソシアヌール酸ナトリウムは5分以内に殺滅効果を示した.一方,0.1%アルブミン添加時では,0.0125~0.02%次亜塩素酸ナトリウムや0.012%ジクロルイソシアヌール酸ナトリウムは60分間接触でも十分な殺滅効果を示さなかったものの,0.05~0.1%次亜塩素酸ナトリウムは5分以内に殺滅効果を示した.十分に洗浄がなされた状態では,0.0125~0.1%次亜塩素酸ナトリウムは,C. difficileの芽胞に有効である.また,0.05~0.1%次亜塩素酸ナトリウムは,汚れ(有機物)の存在下でも,C. difficileの芽胞の殺滅にすぐれた効果を示すことが推定できた.
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© 2012 一般社団法人 日本環境感染学会
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