日本環境感染学会誌
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風速測定を用いた片側層流クリーンベンチにおける無菌調製最適環境の検討
黒田 誠一郎奥野 瑞紗清海 杏奈今井 志乃ぶ杉浦 宗敏
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2024 年 39 巻 4 号 p. 126-132

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抄録

クリーンベンチは作業空間に, 日本工業規格 (Japanese Industrial Standards; JIS) B9922に規定される平均風速0.3~0.6 m/sの気流を送ることで, International Organization for Standardization 14644-1のClass 5 (ISO Class 5) に準拠した環境を維持している. 我々は, 換気率に影響を及ぼす因子として風速に着目し, 機種の異なる3台のクリーベンチを用いて, 作業面に対して垂直および水平の風速測定を行った. Sashからの奥行き15-30 cm面ではどの機種においてもMedian (IQR) はJIS規格に合致している. しかし, 作業面からの高さ0-20 cm面ではMedian (IQR) の巾が広いが, Sashが覆っている作業面から20-50 cm面では狭く一定の風速が得られていた. 以上から各機種間に共通する最適な調製エリアは, 「Sashを20 cm以下に保ち, 作業面から高さ20 cm以上かつSashから奥行き15-30 cm」となり, このエリアで調製を行うことで, 調製された医薬品への微粒子および微生物混入を防ぐことができると考える.

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© 2024 一般社団法人 日本環境感染学会
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