2026 年 41 巻 1 号 p. 60-63
当院の頭頸部外科病棟において,メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(以下,MRSA)がアウトブレイクしたため,MRSAの伝播因子と対応策について検討した.MRSA検出群と対照群を比較したところ,MRSA検出群では超音波ネブライザーの使用(オッズ比:4.7),経腸栄養投与(オッズ比:10.0),手術実施(オッズ比:9.6)のオッズ比が高かった.患者由来MRSA株のPCR-based ORF Typing型はネブライザー,耳鼻咽喉科診療ユニット,経腸栄養トレイから検出された株と同一であった.これら共用医療機器・物品はMRSAの伝播因子である可能性が示唆され,使用後の清掃と消毒が重要である.