環境感染
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消化器外科領域における高カロリー輸液施行時のカテーテル汚染症例の検討
岩井 重富佐藤 毅松下 兼昭国松 正彦古畑 久西川 亨加藤 高明泉 正隆李 吉来田中 日出和千島 由朗阿久津 昌久石崎 かおり田中 隆坂部 孝
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1988 年 3 巻 2 号 p. 10-16

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抄録
消化器外科領域における高カロリー輪液施行時のカテーテル先端培養陽性例32例について, 細菌学的および臨床的検討を行った.基礎疾患は胃癌, 大腸癌などの悪性疾患が21例, 食道静脈瘤, イレウスなどの良性疾患が11例であった. 前者の平均年齢が61.0歳, 後者は54.8歳であった. 感染発生までのIVH施行期間は悪性疾患群平均32.4日, 良性群も32.4日であった. 検出菌種はcoagulase陰性Staphylococcusが10例に, Candida sp. が9例に, その他が13例であり, 混合汚染が4例であった. カテーテル先端部のみの菌陽性例 (21例) と菌血症を伴った症例 (9例) について, 発熱の程度, 白血球数およびCRP値の比較を行ったが, 両者に顕著な相違は認められず, 菌血症を伴わなくとも菌血症症例と同様にかなりの苦痛を与えているように思われた. また, 菌種別での発熱, 白血球数およびCRP値の比較を行ったが, CNSよりCandida sp. がやや強い所見を示し, 両者に比して P. aeruginosa, E. faecalis その他混合汚染がより強い所見を示した.
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© 日本環境感染学会
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