2013 年 26 巻 1 号 p. 116-120
【目的】ドレナージを要した上部尿路結石の閉塞による腎盂腎炎(以下,結石性腎盂腎炎)治癒後の結石に対する治療として,transurethral lithotripsy(TUL)またはextracorporeal shock wave lithotripsy(ESWL) を施行した治療成績ついてretrospectiveに検討した.【対象と方法】2007年1月より2012月7月までに結石性腎盂腎炎を発症し,ドレナージを行った症例中,TULまたはESWLを施行した51症例を対象とした.有効性および患者背景を検討した.2010年8月から結石破砕装置の機種変更があった.【結果】49例に尿管ステント留置,2例に腎瘻造設した.TUL施行31症例では1例が破砕片が腎内へ移動しESWLを追加した.ESWL施行20症例では2例が破砕されずにTULに変更した.【結論】結石性腎盂腎炎後の結石の治療ではTUL,ESWLともに良好な成績であった.ESWL機種変更後の結石性腎盂腎炎治癒後の結石の治療は,尿路結石症診療ガイドラインに沿うことが可能であった.