1998 年 1 巻 2 号 p. 194-199
目的:奈良県下の消防本部・組合において平成10年1月よリウツタイン様式大阪版調査用紙を導入した。これに基づいて奈良県の救急救命活動について検討を行った。対象:平成9年6~8月の間に報告された149例と,平成10年1~3月の間にウツタイン様式大阪版(新様式)で報告された225例の計374例を対象とした。結果:救急救命士による特定行為施行例(以下施行例)の覚知-病院到着時間は平均35.0分であり,非施行例の25.6分と比較し,有意に延長がみられた。さらに新様式での詳細な検討では,覚知-現着時間は施行例平均7.5分,非施行例6.0分,現着-現場出発時間は施行例16.0分,非施行例11.0分,現場出発-病院到着時間は施行例11.1分,非施行例8.3分と,それぞれ施行例が有意に時間延長していた。また,普段の生活,日撃者の有無,bystander CPRに関しても検討を行った。結論:新様式の導入により問題点が明確になり,詳細な検討が可能になった。