2007 年 10 巻 1 号 p. 26-31
目的:看護学部生に対するACLS基礎コース受講の効果を明らかにし,ACLS学習教授法の評価について検討する。対象・方法:受講生74人を対象に演習終了後自記式質問紙による調査を行った。結果:①ACLSの知識・スキルは約80%の学生がおおむね習得できており,ACLSの内容では,リーダーとしての判断・指示を難しいと感じた学生が多かった。②ACLS学習において,「実践が中心」,「学習者主体」,「リアリティー」の教授法は学生の学習効果を高めていた。③ACLS演習を取り入れたことにより,学生は救命の連鎖,チーム医療の重要性を理解できた。このことより,このような学習の場は,学生に専門職者としての自覚を促す契機となると考えられた。