2007 年 10 巻 3 号 p. 348-356
高齢社会においては住み慣れたところで安心した地域生活が送れるように支援するための新たな救急医療体制(地域救急医療体制)が求められる。助けただけの救急医療は過去のもの。救命後のQOLを視野に入れた救急医療のあり方,機能分化・連携が課題として挙げられる。このためには,救急医療とリハビリテーション医療が地域の中で包括的に展開されることが肝要である。医療機関の機能分化を考慮した時,特殊救急疾患に対する応需体制としてのセンター化が望まれ,急性期・回復期・維持期リハビリテーションの流れの中で地域医療連携が構築されることが必要である(図1)。