目的:精神科入院病床のない救命救急センターに搬送された自殺企図者を,企図手段別に特徴を調査し,治療の問題点を検討した。方法:当センターに搬送された自殺企図患者を服薬群(drug群)と自傷群(selinury群)に分類し,治療経過,入院前後の精神科診断,退院経路などを比較した。結果:drug群は,20~30歳代の女性に多く,8割に精神科疾患既往歴があり,入院後精神科コンサルトは約半数のみで,15%が自己退院した。self-injury群は,約半数に精神科疾患既往歴があり,精神科コンサルト率は8割で,20%が精神科へ転院した。結論:2群間の精神科的背景および経過には大きな違いがあり,自殺企図として画一的に対応されるべきではない。drug群は精神科医にコンサルトできずに,不確実なかかりつけ医への紹介となるケースが多く,解決すべき点と考えしれた。