2009 年 12 巻 4 号 p. 443-448
島根全県で携帯電話の圏外地域(以下,不感地帯とする)がオンラインメデイカルコントロールに与える影響についての現状を明らかにするため,指示要請した心肺機能停止589症例を調査し,明らかになった問題点の解決を図った。最初の指示要請が不通であった症例が73症例(12.4%),その原因は地域の不感地帯によるもの32症例,病院内の不感地帯によるもの41症例であった。指示要請に要した時間は,不感地帯なしが平均4.1分,不感地帯ありが平均7.2分であり,不感地帯により明らかに遅れを生じていた。現場滞在時間,患者予後には有意差を認めなかった。院内の不感地帯対策として該当病院にメデイカルコン トロール協議会が主導し,アンテナ増設など具体的な対策を要請し,実現した。昨今の病院前救急医療体制の急激な変化(進歩)を勘案すると,通信の確保の重要性は増すばかりであり,より積極的に取り組み問題点を解決する必要がある。