2009 年 12 巻 4 号 p. 449-452
57分間の治療抵抗性心室細動に対し,経皮的心肺補助法(以下,PCPS)を施行し社会復帰した1例を経験した。症例は60歳代,男性。糖尿病,冠動脈バイパス術,慢性腎不全などの既往があった。某日,路上で卒倒,通りがかった消防学校生がただちに救急要請と一次救命処置を施行した。救急隊到着後,電気ショック,アドレナリン静注されるも心拍再開せずに搬送された。来院後,通常の二次救命処置として電気ショック,アドレナリンと抗不整脈薬投与などを行った。一時的に心拍再開するもすぐに心室細動に陥った。卒倒57分後,PCPSを開始した。PCPS開始から10分後,心拍が再開,以後,心室細動に陥ることはなかった。PCPS開始から28時間後にPCPSを離脱した。その後,意識も改善を認め,第17病日,リハビリテーション目的に転院した。9カ月後,後遺症はなかった。難治性心室細動に対しては迅速なPCPS導入が必要である。