背景:2相性AEDが単相性AEDよりも救急隊に普及してきている。しかし,それらを比較した研究は少ない。単相性と2相性AEDの効果を比較した。方法:2006年に愛知県で救急隊接触時心室細動(VF)441例のうち除細動が施行された418例を対象とし,単相性AED群(n=133)と2相性AED群(n=285)に2分し,後ろ向きに1ヵ月後転帰を比較した。結果:単相性と2相性AED群の,年齢(歳)は66.1 ± 15.1 vs. 64.6 ± 16.2,男性の比率は81% vs. 79%,目撃された比率は71% vs. 79%,バイスタンダーCPRありの比率は50% vs. 50%,覚知-救急隊接触時間(分)は7.7 ± 2.4 vs. 8.0 ± 3.0,覚知-初回除細動時間(分)は11.0 ± 5.0 vs. 10.6 ± 4.3であった。現場から医療機関までの心拍再開率は22% vs. 24%,1ヵ月後生存率は28.6% vs. 28.8%,1ヵ月後生存患者のCerebral Performance Category(CPC)1は42% vs 46%,同CPC2は21% vs. 10%であった。いずれの項目も群間に有意差を認めなかった。結論:VFによる院外心停止患者の1ヵ月後生存率・神経学的予後への,救急隊のAEDの波形の違いによる効果の差は認めなかった。